計測機器や各種センサの原理・使い方を徹底解説

ガスボリューム・ 容器内圧測定器の重要性【おすすめの計測器は?】

飲料や食品の品質を一定に保つための重要指標の1つが容器内の圧力やガスボリュームです。容器内の圧力やガスボリュームは、飲料や食品の味や口に含んだときの感触を大きく左右する要素となっているからです。今回は容器内の圧力やガスボリュームの測定の重要性と、精度よく測定するためのおすすめの測定器をご紹介します。

 

容器内圧測定器とは?【役割や使用例】

容器内圧測定器とは、容器内のガス圧力を測定する際に使われる測定器で、飲料や食品などの製造過程で使用されています。容器内圧測定器は、以下のような用途で活躍しています。

  • お菓子の袋やアルミ缶内部の計測(陽圧)
  • 微生物保存容器内のガスボリューム計測(陽圧)
  • バイアル瓶の内部圧計測(負圧・連成圧・真空圧)
  • インスタントコーヒー缶やインク容器(袋)内部圧計測(真空圧)
  • スパークリングワイン容器のガスボリューム測定(陽圧)
  • スチール缶やジャム瓶内部の計測(負圧)
  • 日本酒瓶・醤油瓶内部の計測(連成圧)
  • 2液混合接着剤内部の計測(真空圧)

容器内圧測定をする主な目的は、製品の品質を一定に保つことです。たとえば、炭酸飲料の場合、容器内圧から炭酸ガスの量を測定できます。スナック菓子の場合は袋に入っている空気の圧力によって、鮮度や食感までコントロールしています。また、密封性を保証する上でも大事です。このように容器内圧測定器を使って容易記内圧を正しく把握することで、製品の品質を一定に保てるようになるのです。

 

ガスボリュームの測定とその重要性

容器内圧に関連して重要となるのがガスボリュームです。ガスボリュームとは、飲料に溶け込んだ炭酸ガスの量を表す単位です。標準状態において、1Lの液体に1Lの炭酸ガスが溶けている場合を1GV(ガスボリューム)といいます。コーラの場合だと3.5GV以上、つまり1Lの液体あたり3L以上の炭酸ガスが溶けているのが一般的で、ビールの場合は2.5GVから3.0GV程度とされています。

ガスボリュームは炭酸飲料の品質を示すための重要指標で、ガスボリュームが狙いよりも少ないと気の抜けた感じになってしまいますし、狙いよりも多ければ刺激が強すぎて消費者に不快感を与えてしまいます。そのため、ガスボリュームを測定することは炭酸飲料の製品品質を担保するための重要な要素となるのです。

 

容器内圧測定器(デジタル圧力計)KDM30

容器の内圧測定に最適なのが、株式会社クローネが製造・販売するKDM30です。KDM30は、工場等の配管やタンク内の気体及び液体の圧力測定で多数の実績を誇っている高精度なデジタル圧力計です。表示部の回転と本体の首振り角度を各最大330°にしたフレキシブルディスプレイ機構にで、さまざまな角度からでも表示部を見やすいように調整でき、測定者や施工者の手間や負担を軽減することも可能にしています。

「ゲージ圧」「絶対圧」「連成圧」の3タイプの圧力を計測可能で、13種類の幅広い圧力レンジから使用用途に合わせた圧力レンジを選択できます。また、電源は「電池駆動」と「外部電源駆動」の2種類から選択可能です。

さまざまな分野で多数の実績のあるKDM30ですが、穿孔針を組み合わせることで容器内圧の測定もできるようになります。KDM30の穿孔針には、飲料缶や缶詰用の標準針、バイアル瓶用の針、ワイン・日本酒瓶用の針の3種類があるので、幅広い用途で活用できます。

実際にKDM30と穿孔針の組み合わせは、有名飲料製造メーカーにおけるガスボリューム(炭酸充填量)の測定で活躍しています

オプションの穿孔スタンドを使えば、以下のように容器を固定して容器内圧を測定可能です。

 

穿孔針の役割は?

容器内の圧力やガスボリュームを正確に測定するためには、穿孔させる、つまり穴を開けて測定する必要があります。一方で、製品の圧力やガスボリュームを正確に読み取るためには、測定時に内圧が変化しないように密封状態を保つ必要があります。

そこで役立つのがコンパクトで安定した穿孔を可能とする穿孔針です。穿孔針なら容器内の気体を外に逃がすことなく、製品の内圧を測定できるので、炭酸飲料等の製品開発や製造現場における抜き取り検査で活用されているのです。

 

まとめ

容器の内圧や容器内のガスボリュームの測定は、飲料や食品の品質を一定に保つために必要不可欠なものです。そこで活躍するのが穿孔針を使った容器内圧測定器です。容器内圧測定器のおすすめは、株式会社クローネのデジタル圧力計KDM30です。KDM30は工場の配管やタンクの圧力計測で多数の実績を誇る圧力計ですが、穿孔針を使うことで精度よく容器内圧力を測定できるようになります。「容器内圧力を測定できる圧力計を探している」「ガスボリュームを精度高く測定したい」等のご要望をお持ちなら、株式会社クローネまでご相談ください。測定器のプロがお客様に最適なご提案をいたします。

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