圧力計とは?種類・用途・おすすめの圧力計を紹介!

私たちの日常や工業用途において欠かせない計測器の1つが圧力計です。今回は圧力計の種類・用途と、汎用的で幅広い用途をカバーできるおすすめ圧力計をご紹介していきます。
目次
圧力計とは
圧力計とは、液体や気体の圧力を測定するための計測機器です。たとえば、水道やガスの供給システムでは、圧力計を用いて常に監視することで適切な圧力が維持され、安全に利用できます。また、工業用途においては、工場の配管システムや機械設備などで流体の圧力を正確に測定・制御するのに用いられ、安全性の確保や製品の品質管理に役立てられています。石油化学プラントでは高温・高圧の環境で精密な圧力管理が必要不可欠ですし、食品加工工場では衛生的な条件下での圧力管理が品質に直結しますが、これらもすべて圧力計によって実現されているのです。そのほかにも、自動車のブレーキシステムやエアコンシステム、航空機のエンジンやキャビン内の圧力管理など、多岐にわたる分野で用いられています。
圧力計の種類
圧力計にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる用途や特徴を持っています。ここでは、代表的な4つの圧力計について詳しく紹介します。
- ブルドン管圧力計
- ダイアフラム圧力計
- ベローズ圧力計
- 液柱圧力計
|ブルドン管圧力計
ブルドン管圧力計は、圧力計の中で最も一般的に用いられているタイプです。C形、スパイラル、ヘリカルなどの形状を持つ金属パイプが圧力によって変形し、その変形を指針の動きに変換することで圧力を表示します。
ブルドン管圧力計のメリットは、シンプルで頑丈な構造のため、耐久性が高く、長期間にわたって安定した性能を提供できるところです。広い圧力範囲に対応できることも魅力です。また構造がシンプルなので、メンテナンスも容易です。一方で、高い精度で圧力測定が求められる場合には不向きなのがデメリットです。
|ダイアフラム圧力計
ダイアフラム圧力計とは、弾性のある円板状の受圧素子であるダイアフラムを使用した圧力計です。圧力が加わるとダイアフラムが変形し、その変位を電気信号に変換して圧力を測定します。
ダイアフラム圧力計のメリットは、高精度な測定が可能となることです。また、腐食性流体や高粘性流体の測定に適しているので、化学プラントや食品工場などで広く利用可能です。一方で、ブルドン管圧力計に比べると構造が複雑なので、メンテナンスの際に手間がかかること、複雑な構造の分だけ高コストになることがデメリットです。
|ベローズ圧力計
ベローズ圧力計とは、柔軟な金属製の蛇腹状の構造を持つベローズを使用した圧力計です。圧力が加わるとベローズが伸縮し、その動きを指針の動きに変換して圧力を表示します。
ベローズ圧力計のメリットは、低圧領域での測定や高感度の測定が可能なことです。その特性を生かして真空システムなどの低圧環境下や、研究開発施設などの精度が求められる場面で使用されています。一方で、振動や衝撃には弱い構造なので、取り扱いには注意が必要なことがデメリットです。
|液柱圧力計
液柱圧力計は、U字管の中に液体を入れ、液柱の高さの変化によって圧力を測定する圧力計です。液中圧力計はマノメータとも呼ばれています。液柱圧力計は、配管内の気密性を確認する際によく利用されています。
液柱圧力計のメリットは、液柱の高さと液体の密度を基に圧力を計算するだけなので、シンプルで理解しやすいことです。また、液柱の高さを見るだけで差圧がわかるので、2点間の差圧の測定に便利なことも大きなメリットです。一方で、温度や重力の影響を受けやすいという点がデメリットです。また、工業用途ではその精度から使用できる場面が限定的であることもデメリットといえるでしょう。
圧力計のおすすめは「KDM30-α」!
さまざまな圧力計がある中で、圧力計を選ぶ際には「圧力レンジ」「駆動電源」「接続ネジの種類」「接続部の材料」など、いくつかの視点の考慮を入れる必要があります。
そうした悩みを一気に解決できる圧力計が、株式会社クローネの新シリーズ「KDM30-α」です。「KDM30-α」には、以下の特徴があります。
- フレキシブルディスプレイ機構:表示部の回転と本体の首振り角度を最大330°まで調整できるので、さまざまな角度の配管でも表示部を見やすく設置することを可能とします。
- 優れた防滴・防塵性能:保護レベルはIP65に準拠した性能です。そのため、過酷な環境下でも安定した性能を発揮します。
- 多様な圧力を測定可能:ゲージ圧、絶対圧、連成圧の3タイプ、13種類の圧力レンジがあるので、用途にあわせて適切なものを選択できます。
- 多様な電源タイプ:電池駆動モデルと外部電源駆動モデルがあるので、設置場所や使用環境に応じた最適なモデルを選べます。
- 充実したデータ管理機能:RS232C出力やオプションの無線出力(BluetoothやMulti Wireless)を利用することで、圧力測定データを直接パソコンで管理することが可能です。無線は近距離無線で、遠距離無線のようなクラウド化やWi-Fiも不要なので、導入が容易です。
- 耐腐腐食性の高いSUS316Lを採用:接ガス部/接液部の材質は耐腐食性の高い材料で、かつ気体や液体の両方を測定できるため、様々なアプリケーションの圧力管理や制御に最適です。
まとめ
圧力計は用途にあわせて適切なものを選定する必要があります。株式会社クローネの「KDM30-α」は、多種多様なバリエーションやオプションの中から選択できるので、幅広い用途にあわせて利用できます。「KDM30-α」について詳細な情報を知りたい方は、計測機器のプロ「株式会社クローネ」までぜひお問い合わせください。専門のスタッフがすぐにお客様のご要望を伺い、最適なご提案をいたします。