計測機器や各種センサの原理・使い方を徹底解説

圧力校正器とは?原理・おすすめ製品を解説

圧力校正は、圧力計やセンサが正確な数値を測定できるように調整するための重要なプロセスです。校正を正しく行うことで、工業分野や医療機器など、正確な圧力測定が求められる場面での信頼性を確保できるからです。今回は、圧力校正の必要性や原理、おすすめの圧力校正器について解説していきます。

 

圧力校正とは?校正の重要性

圧力校正とは、圧力計や圧力センサといった測定機器が正確な値を表示しているかどうかを確認し、誤差を修正するためのプロセスです。圧力計やセンサが測定した値が、基準となる圧力とどれほど一致しているかを確認し、必要であれば誤差を補正することで、測定器の精度を維持します。

圧力校正が特に重要な理由の一つは、測定機器の精度が日常的に影響を受けやすいことです。たとえば、工業分野では圧力センサや圧力計が常に使用されており、これらの機器の精度が落ちると、製造工程において不良品の発生率が高まる可能性があります。また、医療機器においても正確な圧力測定が必要です。誤った圧力が測定されれば、医療処置に重大な影響を及ぼす可能性があるため、定期的な校正は安全性を保つために不可欠なのです。

 

圧力の校正方法・原理

圧力校正の基本的な方法は、校正器が基準となる正確な圧力を発生させ、それを測定対象の機器と比較して誤差を確認するというものです。

まず、校正器が発生する圧力は、校正対象の機器が測定する圧力レンジに合わせて設定されます。たとえば、校正対象が0〜100kPaの範囲で測定する機器であれば、校正器も同じ範囲の圧力を発生させるように調整します。その後、校正器と対象の圧力計を接続し、同じ圧力環境で両者の値を比較します。この比較作業によって、圧力測定の正確性や誤差の度合いを確認します。

なお、圧力には大きく分けて3つの種類あります。

  • 絶対圧:真空を基準とした圧力です。これは、理論的に考えたときの完全な真空状態(絶対零圧)を基準にしており、外部の影響を受けず、完全に独立した圧力を測定します。
  • ゲージ圧:周囲の大気圧を基準にした圧力です。日常生活でよく使われる圧力の概念で、タイヤの空気圧などはゲージ圧を測定しています。
  • 差圧:異なる2つの圧力の差を測定するものです。たとえば、フィルターやバルブの圧力損失を測定する場合など、2つの圧力がある環境で、その間の差を調べるのに使用されます。

参考:圧力計で測定できる「絶対圧」「ゲージ圧」「差圧」の違いと用途

 

圧力校正におすすめなのはPDK社の基準圧発生器

 

|PCS-P100シリーズ

PCS-P100シリーズは、空圧用のポータブル圧力校正器であり、最大10MPaまで加圧可能な非常に高機能な製品です。このシリーズの特徴は、デュアルステージのレバー式ハンドポンプが採用されていて、少ない力で簡単に圧力を発生させられることです。これにより、現場での迅速な圧力校正が可能になり、作業効率が大幅に向上します。

PCS-P100シリーズは精密な圧力調整が求められるシーンにも最適です。内蔵されているボリュームコントローラーにより、微調整が可能で、正確な圧力の制御が求められる場面でも信頼して使用できます。直感的なメニュー選択が可能なフルグラフィックのタッチスクリーンディスプレイにより、高い視認性と操作性を実現しています。

PCS-P100シリーズの詳細はこちら>>

 

|PCS-H100シリーズ

PCS-H100シリーズは、液圧式の圧力校正器で、最大100MPaまでの高圧環境に対応できる製品です。このシリーズの最大の特徴は、油圧や水圧を利用した非常に高精度な圧力校正が可能な点です。特に、工業分野で高圧環境が必要な場合、PCS-H100シリーズは優れた選択肢となるでしょう。

PCS-P100シリーズと同様に内蔵されているボリュームコントローラーにより、微細な圧力調整もスムーズで、現場での正確な校正が可能です。上部には、被試験機器(DUT)を素早く簡単に接続するためのクイックコネクタとアダプタを装備できます。

PCS-H100シリーズの詳細はこちら>>

 

|PTP-H100シリーズ

PTP-H100シリーズは、液圧を利用したポータブル型の圧力校正器で、最大100MPaまでの高圧を発生させることができます。デュアルピストンポンプを採用しており、圧力発生がスムーズで効率的に行えるのが特徴です。さらに、475ccという大容量のリザーバーを搭載しており、大規模な圧力校正が必要な現場にも十分対応可能です。

オプションのLiquid to Liquidを使用すれことで、オイル仕様のPTP-H100で水を媒体とする圧力計の校正が可能となります。(逆に水仕様でオイルを媒体とする圧力計の構成も可能です)

PTP-H100シリーズの詳細はこちら>>

 

まとめ

圧力校正の原理はシンプルですが、現場で手軽に圧力校正をするなら、適切な基準圧発生器を選ぶ必要があります。そこでおすすめなのが、株式会社クローネが販売するPDK社の基準圧発生器です、手軽に圧力校正できる機器をお探しの方は、ぜひ株式会社クローネまでお問い合わせください。ご要望にあわせて最適なモデルをご提案いたします。

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