【IoT】測定器を無線化するメリット

計測器を使ってデータを測定する際に、以下のようなお悩みはありませんか?
「高所エリアや、危険で汚いエリアでの測定に気を使っている」
「毎回現場に行かないと計測状況を把握できない」
これらの悩みを解消する手段の1つとして、測定器の無線化があります。
今回は、測定器を無線化するメリット、一般的な課題、その課題を手軽に解決できる方法について解説していきます。
目次
測定器を無線化する6つのメリット
測定器の無線化には、6つのメリットがあります。
■職場の安全管理に貢献できる
測定値を読み取るために、従業員が危険場所に入るケースがありますが、十分な安全配慮をしていても、読み取り時に事故が起こるリスクをゼロにはできません。測定器を無線化できれば、危険場所に入る必要がなくなるので事故のリスクを限りなくゼロにできます。昨今、職場の安全にはますますの配慮が求められていますが、安全配慮の1つとして測定器の無線化は有効な方法だと言えるでしょう。
■大型製品の検査結果を遠隔で把握できる
大きさが2mも3mもあるような大型製品の場合、必要箇所の検査データを読み取るだけでも手間がかかります。測定器の無線化によって、必要箇所まで行くことなく測定値を読み取れるようになります。
■記録の間違いがなくなる
アナログの測定器を読み取るときに、針が示す測定値を読み間違えたり、測定値を入力するときに数値を間違えたりすることがあります。無線化すると人の介在を減らせるので、こうしたミスを減らせるようになります。
■測定にかかる時間を短縮できる
測定の際に人が介在すれば、それだけ測定に時間もかかります。無線で測定データを送ることができれば、時間を大幅に短縮できるようになります。結果として、測定のために必要だった時間をより重要な業務にあてて生産性を向上させることもできるでしょう。
■一元的にデータを管理できる
アナログの測定器が複数ある場合、それぞれの測定器で計測したデータを集約するのも手間がかかります。無線で取得したデータは、1つのコンピューターで一元的に管理できるので、データの管理に手間がかかりません。測定データをクラウド上で一元的に管理する仕組みを作れば、世界中のどこにいてもリアルタイムで測定データを見ることできます。
■ワイヤーやケーブルが不要になる
測定器のデータを有線で自動的に取得する方法も考えられますが、有線には物理面、安全面での制約があります。測定器を無線化できれば、ワイヤーやケーブルの問題を気にすることなく、より手軽に必要なデータを取得できるようになります。
測定器を無線化するときの課題と解決策
測定器の無線化には、多くのメリットがありますが、一方で課題もあります。
課題の1つは、自前で無線化できるシステムを構築するハードルが高いことです。測定器に無線デバイスを接続し、ソフトを導入し、データをパソコンで表示できるようにするには、システムに関する知識が必要となるからです。
もう1つの課題は、無線を活用できない条件があることです。測定器が設置される場所と、受信するコンピューター機器との間に遮蔽物があると信号が届かなかったり、通信品質が落ちてしまったりします。また、無線だと通信できる距離にも制約があります。
しかし、アナログ無線変換器を活用することで、これらの課題をほぼ解決できてしまうのです。
手軽に無線化できるアナログ無線変換器
クローネのアナログ無線変換器「KAW20」は、アナログ式の測定器で計測した数字を無線データに変換し送信できます。「KAW20」と無償の受信ソフトを使うことで、計測データを任意の数値に変換しパソコン上に表示させることができます。
ポイント1:手軽に導入できる
「KAW20」は、測定器に設置するだけなので、新たにシステムを構築する必要がありません。また、新たな測定器を導入しなくても現在お使いのアナログ式測定器に接続して使えるところも大きな利点です。コンパクトで設置が簡単なので、信号受信に最適な位置に設置できます。
ポイント2:電池式なら完全にワイヤレス化できる
「KAW20」は、USBでの電源供給の他、電池駆動のタイプもあります。有線ではデータ取得が困難な場所でも電池駆動式ならケーブルなしで使えます。
ポイント3:中継機の増設で通信距離を延長できる
「KAW20」は1台で約100mまで通信できますが、中継機を利用することで、その通信距離を200m、300mと延長することも可能です。
こうした利点から、「KAW20」は、ジャッキ、ショベルカーなどの油圧の計測、タイヤのような回転体に関わる計測、空調管理が必要な場所での計測などでご利用頂いています。
クローネは、データのクラウド保存できるソリューションも持っているので、お客様のご要望に応じてどこからでもリアルタイムで測定データをシェアすることもサポートできます。
2022年3月には、圧力センサ、温度センサ、流量センサなど複数のセンサを最大4台まで接続できるマルチチャネル型のアナログ無線変換器「KAW24」のリリースを予定しています。
まとめ
測定器の無線化には、安全面、効率面から様々なメリットがある他、従来だと測定値を読みとるのが難しい場所でも、測定・データ管理を容易にできるメリットがあります。クローネのアナログ無線変換器なら、システムの導入不要で既存の測定器に設置するたけで、すぐにこれらのメリットを実現することができます。測定の安全、効率を高めたい方は、是非アナログ無線変換器の導入をご検討ください。