計測機器や各種センサの原理・使い方を徹底解説

デジタル圧力計の選定ポイントは?新シリーズ「KDM30-α」の特長は?

デジタル圧力計は、測定した圧力をデジタルディスプレイに数値を表示する電子機器のことです。アナログタイプの圧力計に比べて高精度で読み取りが容易であること、データの転送や記録が便利であることが特徴です。今回はデジタル圧力計のメリットや選定ポイントを解説し、最後におすすめのデジタル圧力計「KDM30-α」について紹介していきます。

 

デジタル圧力計のメリット

デジタル圧力計のメリットは、大きく2つあります。

1つめは、圧力の表示が明確で、誤差が少なく、読み間違いが起こりにくいことです。アナログ式の圧力計にはない大きなメリットと言えるでしょう。さらに、表示部にライトが点灯するタイプであれば、暗い場所でも視認性を高めることも可能です。

2つめは、アナログ圧力計と比較して、多機能にできることです。計測した圧力データの転送や記録が簡単なため、管理が容易になります。さらに、アラーム機能やピークホールド機能など機能を持ったものもあります。たとえば、設定した圧力範囲を超えた場合にアラームが鳴る機能は、安全性を確保するために非常に役立つでしょう。ピークホールド機能は、一時的な圧力のピーク値を記録するため、ピーク値の管理が重要な場面で役立ちます。

 

デジタル圧力計の選定ポイント

デジタル圧力計を選定する際に重要なポイントは、以下のとおりです。

  • 圧力レンジ
  • 駆動電源
  • 接続ネジ
  • 接続部の材料

それぞれ詳細を見ていきましょう。

|圧力レンジ

圧力レンジは、一般的には想定される圧力の2倍くらいをレンジの目安にするとよいでしょう。たとえば、0.3MPaの圧力を計測するのであれば、0.6MPaが適切なレンジの最大値となります。圧力レンジが小さすぎると計測が不正確になる一方、大きすぎると誤差が増えるため、適切なレンジの選定が重要です。

 

|駆動電源

デジタル圧力計には、電池駆動、外部電源駆動、電源アダプタ駆動の3種類があります。電池駆動は設置の自由度が高く、持ち運びに便利ですが、定期的な電池交換が必要です。外部電源駆動は安定した電源供給が可能で、長時間の連続使用に向いていますが、電源の設置場所に制約があります。電源アダプタ駆動は安定した電源供給が可能で、特に固定設置が必要な場合に適していますが、設置場所に最も制約を受けます。

 

|接続ネジ

圧力計のネジはG(平行ネジ)とR(テーパーネジ)の2種類があり、サイズは1/8、1/4、3/8、1/2インチなどがあります。平行ネジはパッキンでシールし、テーパーネジはシールテープを使用します。適切なネジを選ぶことで、漏れを防ぎ、安全に圧力を測定することが可能です。

 

|接続部の材料

圧力計の接液部材質には、黄銅やSUS316などが使われます。測定する液体や気体に適した材質を選ぶことで、腐食や劣化を防げます。たとえば、SUS316は耐腐食性に優れており、厳しい環境下でも信頼性の高い計測が可能です。このように、測定対象物の性質に応じて、適切な材料を選ぶことが非常に重要です。

 

 

新シリーズ「KDM30-α」の特長は?

さまざまな利用場面で汎用的に使えるデジタル圧力計としておすすめしたいのが、株式会社クローネの新シリーズ「KDM30-α」です。「KDM30-α」の主な特長は、以下5つです。

  • フレキシブルディスプレイ機構
  • 優れた防滴・防塵性能
  • 多様な圧力レンジから選定可能
  • 充実したデータ管理機能
  • 耐腐腐食性の高いSUS316Lを採用

|フレキシブルディスプレイ機構

フレキシブルディスプレイ機構とは、表示部の回転と本体の首振り角度を最大330°まで調整できる機能のことで、この機能があることでさまざまな角度の配管でも表示部を見やすく設置することが可能です。これにより、測定者や施工者の手間や負担が大幅に軽減されます。このフレキシブルディスプレイ機構は、日本や米国、韓国で特許を取得している独自技術です。

 

|優れた防滴・防塵性能

「KDM30-α」シリーズは優れた防滴・防塵性能を備えています。シリコン製の保護カバーが使うことで、水滴や埃、衝撃に対して保護でき、その保護レベルはIP65に準拠した性能です。これにより、過酷な環境下でも安定した性能を発揮します。

 

|多様な圧力レンジから選定可能

「KDM30-α」シリーズはゲージ圧、絶対圧、連成圧の3タイプ、13種類の圧力レンジがあるので、用途にあわせて適切なものを選択できます。たとえば、タイヤ圧、荷重、ポンプ・コンプレッサー、油圧機器、容器内圧測定など、多様なアプリケーションに対応可能です。また、電池駆動モデルと外部電源駆動モデルがあるので、設置場所や使用環境に応じた最適なモデルを選べます。

 

|充実したデータ管理機能

RS232C出力やオプションの無線出力(BluetoothやMulti Wireless)を利用することで、圧力測定データを直接パソコンで管理することが可能です。無線は近距離無線で、遠距離無線のようなクラウド化やWi-Fiも不要なので、導入が容易です。また、双方向通信により、パソコンから設定を行うこともでき、データ管理の効率が大幅に向上します。その他に、ピークホールド機能やバレーホールド機能、圧力単位変換機能など、実用的な機能も多数搭載されています。

 

|耐腐腐食性の高いSUS316Lを採用

接ガス部/接液部の材質は耐腐食性の高いSUS316Lを採用しており、気体や液体の両方を測定できるため、様々なアプリケーションの圧力管理や制御に最適です。

 

 

まとめ

デジタル圧力計は用途にあわせて適切なものを選定する必要があります。「KDM30-α」であれば、多種多様なバリエーションやオプションの中から選択できるので、お客様のニーズにぴったりの圧力計をご提案可能です。「KDM30-α」について詳細な情報を知りたい方は、計測機器のプロ「株式会社クローネ」までぜひお問い合わせください。専門のスタッフがすぐにお客様のご要望を伺い、最適なご提案をいたします。

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