計測機器や各種センサの原理・使い方を徹底解説

防災に役立つ!計測器をクラウド化、無線化するメリット

近年、天災や自然災害が増える中で、防災対策はより重要視されるようになっています。その防災対策の1つとして挙げられるのが、計測器のIoT(クラウド化、無線化)です。今回は、計測器をクラウド化、無線化するメリットと、おすすめの無線化機器を紹介します。

 

防災の観点から計測器を無線化するメリット

防災の観点から計測器を無線化するメリットとして、以下4つが挙げられます。

  • 災害予測に役立つ
  • 災害発生初期に準備や対応にも役立つ
  • 複数拠点のデータを共有し一元的に管理できる
  • 災害が起きているエリアに人がいなくてもデータを把握できる

 

|災害予測に役立つ

計測器をクラウド化、無線化できると、計測器から得られるデータをリアルタイムで収集できるようになります。収集したデータはクラウド上で解析できるため、災害発生の予兆となるデータを把握可能です。また、過去のデータを蓄積することでより精度の高い予測にも役立てられます。

 

|災害発生初期の準備や対応にも役立つ

計測器から得られたデータをリアルタイムで収集できると、災害が発生した初期段階でも迅速に情報を集められます。この情報を利用することで、災害初期段階で被害を拡大しないように適切な対応ができるのです。被災地に救援物資を送る前に現地の状況を正確に把握できれば、より効率的な救援活動も可能になります。

 

|複数拠点のデータを共有し一元的に管理できる

複数の計測器をクラウド化、無線化することで、複数の拠点から得られたデータを一元的に管理できます。これにより、災害が発生した際に、各拠点で得られたデータを比較できるため、より正確な分析ができるようになります。

 

|災害が起きているエリアに人がいなくてもデータを把握できる

計測器から得られたデータをクラウド上で管理できれば、災害が起きているエリアに人がいなくてもデータを把握できます。これによって危険な場所に立ち入ることなく、遠隔地から現地の状況を把握できるようになるのです。

 

計測器を無線化できる6つのおすすめ機器を紹介

計測器をクラウド化、無線化するのにおすすめの機器として、以下6つを紹介します。

  • クローネ製デジタル圧力計「KDM30」無線出力タイプ(Bluetooth)
  • クローネ製デジタル圧力計「KDM30-MW」無線出力タイプ(マルチワイヤレス)
  • クローネ製アナログ無線変換器「KAWシリーズ」
  • クローネ製高感度 受信器「KWR20」
  • SUCO(ESI Technology)製水位計「PR3441」
  • Paroscientific製微気圧観測装置(インフラサウンドセンサ)

 

|クローネ製デジタル圧力計「KDM30」無線出力タイプ(Bluetooth)

クローネ製「KDM30」は、高精度でユーザーフレンドリーな設計思想を取り入れたデジタル圧力計です。表示部及び本体部首振りには330度回転できるフレキシブルディスプレイ機構を新たに開発し、従来の圧力計の概念を超えた機能とデザインを追求しています(フレキシブルディスプレイはクローネオリジナルの特許技術です)。

測定できる圧力は「ゲージ圧」「絶対圧」「連成圧」の3タイプ、13種類の幅広い圧力レンジから使用用途に合わせた圧力レンジを選択できます。また、 接ガス部/接液部の材質には耐腐食性の高いSUS316L採用しています。気体及び液体の両測定媒体に対応しているため、様々なアプリケーションの圧力管理や制御にご使用可能です。

「KDM30」は、高速サンプリングでリアルタイムにグラフを表示可能で、パソコン側にBluetooth受信器がなくても動作できます。通信距離は約10mです。

クローネ製デジタル圧力計「KDM30」

 

|クローネ製デジタル圧力計「KDM30-MW」無線出力タイプ(マルチワイヤレス)

「KDM30-MW」は、「KDM30」と同じ設計の圧力計で、Bluetoothのかわりにマルチワイヤレスで通信するタイプです。親機1台に対して最大約32台の子機と通信が可能で、測定データは無償配布の管理ソフトで一括管理できます。通信距離は約50mで、約6ヶ月間の連続動作(アルカリ電池使用、サンプリング時間10分以上)が可能となっています。

クローネ製デジタル圧力計「KDM30-MW」

 

|クローネ製アナログ無線変換器「KAWシリーズ」

アナログ無線変換器「KAWシリーズ」は、圧力・流量・温度センサや、既存の計測機器のアナログ出力を無線データに変換してパソコンに送信できる装置です。無線でデータを送信するので、配線の手間はなく、コストも削減可能です。送信されたデータは、無償提供しているモニタソフトで任意の数値に変換され、パソコン上に表示できます。計測データの管理やモニタリングに便利な無線変換器です。

クローネ製アナログ無線変換器「KAWシリーズ」

 

|クローネ製高感度 受信器「KWR20」

高感度受信器「KWR20」は、圧力・流量・温度センサや、既存で設置されている計測機器等のアナログ出力を無線データに変換したデータを、方向性に縛られることなく受信すUSBタイプの高感度受信器です。920MHzまたは2.4GHzの周波数で動作し、同じ周波数帯に設定した子機の情報を受信できます。アンテナは垂直方向に90度、水平方向に360度回転可能で、中継器としても使用できます。USB駆動用ACアダプターが付属しています。

クローネ製高感度受信器「KWR20」

 

|SUCO(ESI Technology)製水位計「PR3441」

「PR3411」は、アメリカのSUCO社が開発した投込み式水位計です。ステンレス構造で使い易く、優れた長期安定性を誇っています。ボアホールテレビジョン装置、貯水池レベルの監視装置、水中ポンプ、水道管などに利用可能で、水災害の予防、観測の場面でも活躍できる計測器です。

SUCO(ESI Technology)製水位計「PR3441」

 

|Paroscientific製微気圧観測装置(インフラサウンドセンサ)

アメリカのParoscientific社が開発した微差圧観測装置です。高精度である特徴をいかして、インフラサウンドと呼ばれる人間の耳には聞こえない超低周波音波を計測するのに使われています。これによって、火山噴火、津波、地震、洪水、雷などによって発生する微小な気圧の変化をとらえることができ、近年では災害や防災の感知精度を上げる可能性を秘めた機器として注目されています。

Paroscientific製微気圧観測装置(インフラサウンドセンサ)

 

まとめ

計測器をクラウド化、無線化することで得られる4つのメリットを紹介しました。これらのメリットを活用することで、防災対策をより効果的に行えるようになります。また、計測器のデータをクラウド上で共有することで、各拠点での情報共有がスムーズになり、より迅速な対応が可能となるでしょう。計測器のIoT(クラウド化、無線化)にご興味をお持ちの方は、計測機器のプロ集団である株式会社クローネまでご連絡ください。

>>株式会社クローネへのお問い合わせはこちら

関連記事